キャリア紹介
先輩たちの キャリア事例
スズヤスパーソンとしての将来をイメージしてもらうため、先輩たちのキャリア事例を紹介します。
ここで紹介する2人の先輩が営業部と製造部の所属時 (2022年) に行った対談も、併せてお読みください。

皆川 純一
栃木支店
栃木支店 営業部 営業課 課長 兼 管理課 課長


1年目 2006年4月
入社
4月は研修の日々。ビジネスマナーをはじめ業界の基礎知識など鋼材営業の基礎を学びました。三浦河岸や幕張での泊まり込みの研修で、同業者やグループ会社の同世代の人たちと過ごしたことは今でも思い出に残っています。その中には現在も一緒に仕事をしている人もいます。


1年目 2006年5月
茨城支店着任
最初の勤務地に着任。初日の緊張は今でも忘れません。
1年目は専属の先輩営業がインストラクターとして着いてくれるので安心できました。
1年間は先輩と同行営業の日々。道中の営業車でその日わからなかったことを聞き、先輩方の営業スタイルを学べた貴重な時間でした。
2年目からはお客様を担当。毎日7〜8件訪問し、注文をもらうために必死でした。商品のことをお客様からも学ぶことも多く、商品知識の基礎を築きました。
- 身についたスキル
-
- 商品知識 (店売り)
- 社内、お客様とのコミュニケーション
- 社内ルール
9年目 2014年7月
静岡支店 営業部
初めてとなる工場のある拠点への配属。時間があれば商品となる鉄の加工を見学し、わからないことは現場作業者の方に聞くようにしていた結果、鉄の加工に関する知識はかなり向上しました。
初めて「ヒモ付き取引」 (定期的な注文に商品を供給する取引) を経験。安定した販売ができる一方で約束した納期を守る供給責任が生まれます。在庫管理とお客様への情報収集が重要なため、営業訪問時の会話の仕方が変わりました。
- 身についたスキル
-
- スケジュール管理
- 先々を見越した営業スタイルの習得
- 商品となる自社加工の知識向上
11年目 2016年4月
静岡支店 営業部 課長代理


13年目 2018年4月
自動車鋼材部 自動車鋼材第一課 (東京本社) 課長代理
本社勤務となり、自動車業界向けの専門部署にチャレンジ。
それまでの商品知識が通用せず、営業スタイルもまったく違うことに驚きました。
自動車のモデルチェンジのサイクルは4〜6年。新モデルの鋼材を受注するため2〜3年先の営業をしながら、現在契約している鋼材の管理をします。現在のトレンドや先々を予測する必要があるため、お客様や鉄鋼メーカー、さらに他商社とも情報を共有して業務に取り組みました。
17年目 2022年4月
自動車鋼材部自動車鋼材一課営業チーム/課長チームリーダー
管理職となり、自分のことだけでなく部下のフォローや組織全体を意識する立場になりました。この時期に新入社員のインストラクターや、部署内のISO品質の責任者を経験しました。
- 身についたスキル
-
- 商品知識のステップアップ (JIS規格、自動車規格)
- メーカー/商社の方との人脈
- 学ぶ立場から教える立場へ
- ISO9001品質管理の知識

20年目 2025年4月
栃木支店営業部 営業課 課長 兼 管理課 課長
同じように見える「鉄を売る仕事」でも、地域や部署によって全然違うもの。
これまでの経験を生かし、奮闘中。

営業力 × 現場力
製販一体で
「スズヤス」ブランドを
高めたい
(写真左から)
- 皆川 純一
- 栃木支店 営業部 営業課長
- 小川 剛
- 内部監査・デジタル推進室


営業と製造、
それぞれの仕事
2人が初めてお会いになったのは、皆川さんが新入社員の時に栃木支店の工場で現場研修を受けた時だそうですね
小川
ごめんなさい。実は全然覚えてないんですよ(笑)
皆川
新入社員でしたからね(笑)。でも、私が自動車鋼材部に異動してからは、現場への指示を小川さんにお願いしているので、今は毎日のようにやり取りしています。
スズヤスの営業と製造の仕事について教えていただきたいのですが、鉄の営業というと、どんな業務になるのですか?
皆川
まず鉄の需要家、つまり自動車や家電、建築といった、当社にとってのお客様に鋼材を売る場合、大きく分けて「ヒモ付き」と「店売り」という2つの販売形態があります。
「ヒモ付き」は、鉄鋼メーカーと需要家が直接つながっている取引です。自動車など大量の鋼材を扱う需要家が採用する取引形態で、当社は両者の間に入って加工や在庫、物流などを手がけています。毎月一定の数量の注文をいただけますが、それゆえに、安定した鋼材の供給が欠かせません。鋼材をきらさず、同時に余剰分を出しすぎないように、正確な数字をもとに流通を管理するのが営業の仕事です。
一方、「店売り」は商社や問屋が持つ鋼材の在庫の中から、お客様が必要に応じて購入する商売です。店売りの営業は、基本的に先輩たちが担当してきたお客様を引き継いで、自動車や建築物の材料の注文を取ってくる仕事です。


お客様とは普段どんな会話をするのですか?
皆川
意外と仕事の話ばかりではなく、世間話や趣味の話の方が多いくらいです。その中で大事なことはしっかり伝えます。入社1〜2年目の頃は知識もそれほどなかったので、お客様から教わった部分も多くありました。
製造部の仕事についても伺えますか?
小川
お客様から受けた注文に対応し、鉄鋼メーカーから仕入れた鋼材を切断加工して出荷するのが役割です。いわゆる鋼板のサービスセンターと呼ばれる機能ですね。工場の中での作業は、鉄鋼メーカーから届く母材コイルの荷下ろしから、加工設備への搬入・切断加工、加工後の製品を梱包し、クレーンでトラックに積み込みをして出荷、という流れで進んでいきます。機械のオペレーションやクレーン操作など含め、少しずつ技術を身につけながら仕事を覚えていきます。


製造現場には危険なイメージもありますが、安全対策について教えてください。
小川
安全対策は最も重要なテーマで、当社では安全衛生委員会を設けてさまざまな取り組みを行っています。
安全フェンスやセンサーの取り付けなど、ハード面の対策も着実に進んでいますし、栃木支店では独自の「危険予知トレーニング」や「危険体感トレーニング」も行っています。実際にコイルを倒したり、鋼材のエッジで野菜を切ったりして、危険性を体感するのが目的です。
また、全社で行う「危険撲滅コンテスト」では、現場に潜む危険を見つけ出し改善するためのアイデアを募集します。そのうち現場から出たいくつかのアイデアはすでに実現しています。安全対策に終わりはないので、今後も緊張感を持って取り組んでいきます。

スズヤスの強み
営業と製造部それぞれが考える「スズヤスの強み」について教えてください。
皆川
当社は創業から90年近い歴史がありますが、サービスセンターでありながら、鋼板や条鋼など多様な鋼材の店売りにも対応しており、そこが大きな強みになっています。
ヒモ付き取引の強みは、メタルワングループの一員だということ。親会社が鉄鋼商社のメタルワンであり、同じく株主の日本製鉄と神戸製鋼所のほか、どの鉄鋼メーカーの鋼材でも取り扱うことができる強みがあります。それと同時に株主の皆さまからは、東日本の鉄鋼流通の核としての役割を期待されていると思います。


製造部が考えるスズヤスの強みはどこにあると思いますか?
小川
スズヤスの製造部の強みは、ここで働く「人」だと思っています。仕事を楽しんで、エンゲージメントが高いメンバーが多い。自分たちで情報を集めたり、直接お客様を訪問して話を聞いたりして、製造部として何ができるか考えて積極的に仕事に取り組んでいる人が多いと感じます。
皆川
確かに当社の製造部には「現場力」を感じます。いくら営業が仕事をとってきても、納期どおりに高品質の製品を届けてもらわないと次につながりません。製造部の積極的な姿勢は心強いですし、安心して仕事を任せることができています。
ただ漫然と作業したものと、一生懸命考えながら作ったものとでは品質に差が出ると思いますし、お客様にも伝わると思います。
それに、当社は一生懸命やれば評価されますし、ご褒美ももらえます(笑)。私自身も以前、一生懸命やった結果を評価してもらえて、メタルワンのメキシコのサービスセンターの視察に行かせてもらいました。社員にやりがいを与えてくれる会社だと思います。


営業のやりがいはどんなところに感じますか?
皆川
鉄は、私たちの暮らしや産業に欠かせない素材です。鉄から1メートル以上離れて生活することはできないとも言われます。建物に使われる鉄骨、現代の生活に欠かせない家電やスマートフォンにも当然すべて鉄が使われています。私は自動車鋼材を取り扱っていますが、「この車には自分が販売した製品が使われている」と家族や親しい人に話すときなどは、やはり誇らしく感じます。自分の仕事が人々の社会生活を支えているという実感が得られることは、仕事のやりがいにもなりますね。

お互いの仕事に
期待すること
これから業界での存在感をさらに高めていくために、お互いの仕事に望むことはどんなことですか?
小川
お客様の要望や感想のフィードバックなど、情報は常に共有してほしいです。営業の方が支店に来たときには、ぜひ現場にも話を聞かせてください。お客様の声は自分たちの仕事を考えるきっかけになります。


皆川
製造部には、これからも品質の追求は続けてもらいたいですね。「スズヤスの製品は他とは違う」とお客様に思ってほしいですから。また、営業にはないノウハウが現場にはあるので、どんどん意見してください。
小川
現在まさに「製造部にできる営業力強化」に取り組み始めているところです。品質の追求はもちろんデリバリーの対応も含めて、われわれが受け持つ部分は常にブラッシュアップしていきます。現場の力を営業の力にして、「スズヤス」ブランドをお客様にアピールしてください。
皆川
それは心強いです。「製販一体」となって一緒にスズヤスを盛り上げていきましょう。
小川 剛
内部監査・
デジタル推進室 室長


1年目 1997年9月
入社(小山工場)
現業職での中途入社。工場で勤務した経験もなく、右も左も分からない状態で入社しました。
入社後3ヶ月で玉掛技能講習取得、3年後にクレーン運転士取得。
当時はインストラクター制度がなく、職人気質の方が多かったので、先輩の姿を一生懸命に見て仕事を覚えました。現在は、新入社員にインストラクターがついて丁寧に教えてくれるので、安心できる環境が整ったと思います。
- 取得資格
- 玉掛技能講習
- クレーン運転士


12年目 2008年4月
小山工場チームリーダー
工場長を目指していたので、一生懸命、真面目に仕事をしました。目標への最初の一歩として、チームリーダーになった時はとても嬉しかったです。書籍を読み漁ってリーダー論の勉強もしました。
2014年に栃木支店のスリッター1号機へ自動刃替え装置を導入するにあたり、産業用ロボット「教示等の業務に関わる特別教育」を取得。
視察でメキシコにあるメタルワングループのコイルセンターを訪問したときは、広大なロケーションや異国の文化がとても刺激的だったことを今でも覚えています。1番の刺激はテキーラでしたが (笑)
- 取得資格
- 産業用ロボット「教示等の業務に関わる特別教育」
- はい作業主任者


19年目 2015年4月
栃木支店業務部 課長代理
現業職から総合職へ配置転換。現場作業を離れ、商社などの受託加工の窓口業務・工程管理・品質管理などの業務に携わりました。慣れない業務に四苦八苦しましたが、現場での経験を生かして工場案内や取引先への加工提案、効率的な生産調整などを実践。
- 取得資格
- 第一種衛生管理者取得
22年目 2018年4月
栃木支店 CS推進部 課長
栃木支店の経営チームに入り、任された部門の予算作成、予算進捗の管理など所属の経営に携わりました。


25年目 2021年10月
栃木支店製造部 次長
製造責任者として製造部へ異動。投資修繕や生産全体の管理などの業務に携わります。2022年度には組織体制を見直し、業務部と製造部を統合しました。皆の力を最大限に発揮して組織力を向上させるために自分に何ができるか、毎日考えて業務にあたっていました。
「安全第一」の言葉通り、無災害1000日の達成は、栃木支店で働く皆さんの自信につながる素晴らしい結果でした (私が在籍したのは900日目くらいまででしたが) 。

29年目 2025年4月
内部監査・デジタル推進室 室長
配置換えや異動で、さまざまな業務や人との出会いを経験することで、自身の視野だけでなく、仕事の仕方にも広がりを感じました。特に製造現場に在籍していた経験は、私のベースであり貴重な財産となっています。
