サスティナブル
Sustainable

Sustainable Development Goals

健康経営の取り組み

スズヤスでは、健康経営を経営の重点課題とし、従業員一人ひとりが自身の健康管理に取り組める土壌づくりと働きやすい職場環境づくりに力を入れています。社員皆が平等で柔軟な働き方ができるよう、会社全体でワーク・ライフ・バランスや多様な働き方について考え、さまざまな取り組みを実践し、

健康経営優良法人(中小規模法人部門)2023、2024、2025に3年連続認定されました。

■2023年より「働き方改革委員会」を設置(年4回開催)

■年1回、社長が全従業員と個人面談を実施

■具体的な取組み内容

<全社取組>

・定期健康診断100%受診、健診後のフォローの徹底(再検査・特定保健指導の勧奨)

・人間ドック個人負担なし受診(35歳以上)

・年次有給休暇取得目標の設定「前年度取得日数+1日」

・時間単位の有給休暇制度の導入

・子の看護等休暇、介護休暇の有給化

・職場における運動機会の促進

・メンタルヘルス対策の推進(コミュニケーション環境の構築、産業医やメンタルヘルス相談推進など)

<営業職・事務所業務社員>

・フレックスタイム制(コアタイムなし)導入

・在宅勤務制の導入

<製造社員>

・レンタルユニフォーム導入(家庭での洗濯時間削減)

・暑さ対策として、空調ベスト貸与、夏場有給休憩時間の設定

【座談会】スズヤスの働き方改革の取り組み

大手コイルセンターのスズヤス(本社:東京都中央区、谷宏樹社長)は健康経営を経営の重点課題に掲げ、社員一人ひとりが健康で働きやすい職場環境づくりに力を入れています。そこで同社の「働き方改革委員会」のメンバーに集まっていただき、働き方改革の取り組みや今後の目標などについて話していただきました。

〈出席者〉
矢島 康子さん (管理本部 経営管理部 次長)
岡田 裕司さん (管理本部 経営管理部 課長代理)
小村 真由さん (管理本部 経営管理部)
磯田 麻衣さん (管理本部 経営管理部)
白川 涼太さん (茨城支店 営業部 営業課)

働きやすい職場づくりを目指して

――働き方改革に取り組んだきっかけや目的について教えてください。

矢島  

2021年度に健康保険組合の連合会が推奨する「健康企業宣言」に参加したことが、スズヤスの健康経営の取り組みのはじまりです。当時はコロナ禍だったこともあり、社員の健康への意識の変化や心身の健康管理がより重要視されるようになってきたこと、また、出社制限により在宅勤務の導入が進んだことが社員の働きやすい環境づくりを考えるきっかけとなりました。まずは社員一人ひとりが健康管理に取り組める土壌づくりが必要だと考えました。定期健康診断の100%受診と健診後のフォローの徹底などに取り組み、2022年に健康優良企業「銀の認定」を取得、これを機にさらに働きやすい職場環境づくりやワーク・ライフ・バランス、多様な働き方などを推進したいと思い、一つの目標として経済産業省の「健康経営優良法人」の認証取得を目指しました。その後、2023年に「働き方改革委員会」を設置して、本社と各拠点の委員からなるメンバーで様々な施策について議論し、拠点ごとに働きやすい職場づくりに取り組みました。その結果、健康経営優良法人(中小規模法人部門)に2023年から3年連続で認定され、2025年は上位501~1500位の法人への顕彰枠「ネクストプライト1000」を取得することができました。

働き方改革の委員長を務める矢島康子さん

――「働き方改革委員会」ではどのようなことに取り組みましたか。

岡田

まずは職場環境の整備ですね。スズヤスはコイルセンターですので、本社などの管理・営業部門と工場の製造部門があり、また東日本に6支店(工場)を展開していますが、それぞれの職場で業務や環境が大きく異なります。例えば、本社では在宅勤務やコアタイムなしのフレックスタイムを導入しましたが、工場ではなかなかそれができません。このため、工場の現場社員にはレンタルユニフォームを貸与して、クリーニング代を会社で負担することで、家庭での洗濯時間の削減につながるような工夫をしました。また、時間単位の有給休暇制度を導入するなど業務や環境が違っても互いを尊重しながら、会社全体で働きやすい職場となるような施策に取り組んできました。

岡田裕司さん

小村

「働き方改革委員会」は四半期に1回、本社と拠点から約40人の委員が集まって様々なことを議論するのですが、皆さん自分の意見をしっかり発言されていて、とても活発な会議になっています。少しでも働きやすい職場環境の改善につながる施策であれば、どんどん導入していこうという雰囲気を感じます。

磯田

私は2023年の入社なのですが、委員会では若手社員でも遠慮せずに意見を言える雰囲気をつくってくださっており、とても有り難いと感じています。できるだけ若い世代の社員の声を伝えていきたいと思っています。

白川

私は茨城支店で営業職に就いていますが、地方ではまだフレックスタイムなどを導入していない企業も多い中で、とても恵まれた職場環境と実感します。また、工場の現場の方と話していても、とくに不満の声はなく、逆にレンタルユニフォームなどの施策は非常に喜ばれていますね。

外部評価で先進的な取り組みを再認識

――積極的に各自治体の認証も取得されています。

矢島

各拠点に委員会が設置されており、拠点ごとに施策の検討や実行に取り組んでいるのも、スズヤスの働き方改革の特徴かもしれません。各拠点の委員を中心に、それぞれの自治体が行う働き方改革や健康経営についての認定制度に取り組み、本社および全ての拠点で認定を受けることができました。

白川

茨城支店は今年3月に茨城県の「働き方改革優良企業」の認定を受けました。在宅勤務やフレックスタイム、時短勤務、時間単位の有給などが働きやすい職場環境づくりに取り組んでいると評価されました。ただ、これらの取り組みはすでに全社で制度化されていたものですので、認定のために何かを始めたということはありませんでしたが、こうして外部からも評価されると改めてスズヤスの取り組みは他社より進んでいるのだなと再認識しました。

小村

在宅勤務やフレックスタイムなど制度は充実しても、実際に社員が活用しにくい環境であれば意味がありません。こうした認定の取得を通じて、会社としても多様な働き方やワーク・ライフ・バランスを大切にしているというメッセージが伝わるので、社員一人ひとりの意識も大きく変わったと感じています。

小村真由さん

採用活動でも大きな強みに

――働き方改革の推進は採用活動でもメリットがあるのではないでしょうか?

矢島

まさにその通りで、採用活動においても、スズヤスの魅力・強みとして積極的にアピールしています。事業内容以外でも、働きやすく、魅力的な会社であれば、より入社したいと思う学生も増えると思うんです。

小村

私は人事採用を担当しており、まさにその点を重点的に説明しています(笑)。コアタイムなしのフレックス制度や時間単位の有給休暇などは他社でもまだ導入している企業は少なく、学生には非常に興味を持って聞いてもらえます。

磯田


採用ではありませんが、友人などと話していても、スズヤスの制度は充実していると実感します。1時間刻みで有給が取れると言うと、友人に羨ましがられますね。

岡田

スズヤスは人材採用を積極的に強化していますが、若い社員が増えることで、さらに多様な価値観を持った人材が多くなり、結果として、働き方に対する社員のマインドが変わってきたことを強く実感します。

磯田麻衣さん

働き方改革の取り組みがスズヤスの文化になればいい

――今後、スズヤスをどのような会社にしていきたいと思いますか?

磯田

社員が生き生きと、明るく元気に働けることが何よりも大事だと思いますので、様々な制度を積極的に活用してもらって、さらに良い職場環境をつくっていきたいですね。もちろん制度自体も時代に合ったものを取り入れていく必要があるでしょうし、社員一人ひとりの思いや考えに寄り添っていける会社であって欲しいと思います。

小村

スズヤスでずっと働きたいと社員みんなが思えるような会社を目指したいと思っています。最近は、転職が当たり前の時代になってきましたが、私は一つの会社でずっと働きたいと考える人間なので、社員の皆さまにももっと会社を好きになって、誇りの持てる会社にしていきたいと思っています。そのためにも社内のコミュニケーションをさらに良くして、いろんな人の意見を吸い上げられる社風にしていきたいですね。

白川

すべての社員がストレスなく働けることが何より大事だと思っています。私は地方に勤務していますが、東京に比べると、まだまだ働き方に対する意識や制度の導入は遅れていると感じます。そうした中で、スズヤスが率先して働き方改革を進めることで、地域の模範というか、先駆者になれれば素晴らしいことだと思います。

岡田

一番大切なことは、社員が一体感を持って働けることだと思うんです。スズヤスでは営業や事務、現場と様々な業務があり、さらに社員一人ひとりの生活環境も違います。それでも社員が皆平等で働き甲斐を持てる会社、長く働きたいと思える会社にしていかねばならないと思っています。そのためにも働き方委員会の活動を通じて、より多くの社員の声を集め、制度の拡充・浸透を図ることが今後も課題になってくると思っています。

矢島

スズヤスは、コロナ前はどちらかというと働き方改革が遅れている会社だったと思うんですね(笑)。ところが、働きやすい環境づくりを考えるようになり、社員の意識向上や制度の拡充がこの数年で一気に進んだと実感しています。会社が健康経営を経営課題に掲げており、年に1回、社長と全社員の個人面談も実施されています。社員が意見を言える機会も多く、それが実際に施策に反映されれば、ますます社員のモチベーションも上がっていきます。働き方改革の活動だけでなく、そうした良いコミュニケーションがスズヤスの社風や企業文化につながっていけばいいなと思っています。また、今年は健康経営優良法人(中小規模法人部門)の「ネクストブライト1000」に認定されましたが、来年は上位500社までが選ばれる「ブライト500」を目指したいですね。

白川涼太さん